ある人から「先日はどうも・・・」と挨拶されて、全くその相手の人を覚えていないことがあります。
それは、以前にその人に合った時、自分にとって対して優先順位が高い会話をしていなかったからです。
人間は意識する情報の優先順位を変える、今まで意識していなかった新たな情報を意識するなどすると、潜在意識の方向性が変わり、願望実現に近付くことができるといわれます。
これは引き寄せの法則、潜在意識の法則などと関係していて、このことを利用して幸福を手に入れたという人も少なくありません。
スコトーマという言葉をしっていますか
スコトーマとは狭い意味では眼科医が使う用語の1つで、目の構造的に見えない盲点のことですが、心理学的な分野でも使われるようになってきて、心理的盲点のことを表す言葉として拡大解釈して使われます。
物理的には視界に入っている、聞こえているはずなのに、脳は認識することができない状態のことです。
スコトーマの例
例えば、有名な例として言われるのが「カクテルパーティ効果」です。
カクテルパーティー、つまり立食パーティでは、大勢の人が密集している場所で、小さなグループごとに、談笑しています。
混雑した立食パーティでは、背中合わせの人との距離の方が圧倒的に近く、声も大きく聞こえるはずです。
そんな環境でも、少し距離が離れていて聞こえる音量レベルは小さくても、自分が重要だと認識し、興味のある人との会話であれば、それに集中することができます。
必要な情報だけ脳は聞きとることが出来るという効果です。
周りの談笑の声は聴覚認識のスコトーマによって小さくなっているのです。
雑踏を歩いていて、少しだけ親しい知り合いの人とすれ違っても、その時その人を意識していなければ、スコトーマによって見過ごしてしまい、すれ違ったことさえ認識していません。
見ていても脳には見えていない
我々は毎朝目を覚まし、そしてまた日が沈めば眠りにつきます。その間にも多くのスコトーマ現象を体験しています。
私達は目の前に起こっていること、存在していることを100%認識できているわけではないのです。
目で見た情報は眼球のレンズを通り網膜に映し出されます。しかし、その像は上下は反転して網膜に映し出されます。
その判定した実像の情報が視神経を通り脳へと伝わる時に、反転している情報を逆転修正します。
そして他人にとっては重要でも、その人にとっては不必要な情報をカットする(脳の機能RASといわれます)などしてから脳は認識しているのです。
我々は世界をそのまま見ていないのです。目からの情報を情報処理をしてから認識しているのです。
よって、実際に目を通して情報が脳に入ってきているのに、あたかも見ていないと同様に認識していないことがあるのです。
そこに確かに存在しているのに、全く目に入らないことを視覚認識の盲点(スコトーマ)といいます。
よく脳は10%しか使われていないと言いますが、このスコトーマの原理がそう言われるひとつの理由でもあります。
スコトーマは情報の優先順位に忠実です
このスコトーマはどのようにして起こるのかと言うと、本人の物事に対する優先順位が大きな鍵となってきます。
例えば他人の行動を観察する場合でも、自分にとって興味がある、優先順位が高い行動パターンには注意を払い認識し、その他の情報は脳が勝手に優先順位を下げて認識できないようにします。
すなわち人間は情報をその場で切り捨ててしまうということはできませんが、情報の優先順位は意識を変えるだけで選べるのです。
この事実を利用すれば、ある情報を認識していなかったというスコトーマを無くせば、今まで認識することのできなかった現実を認識することができるようにすることができます。
これは非常に重要なことです。
ポジティブで最高な情報に意識を持っていくことが夢を叶え実現する第一歩
いつもネガティブで弱気で不安な気持ちに集中していると、脳はそういう情報が最優先なんだと認識してしまい、ポジティブで楽しくて最高な情報や出来事が目の前にあるのに認識できなくなってしまいます。
このスコトーマの原理は世界中のどの人間にも共通している脳のからくりです。
どのような状況にあっても情報の優先順位を変え、意識を変えれば現状を変えていくことができるのです。
自分はダメだと思ったり、自分には無理だと思ったり、お金を稼ぐことは卑しくてよくないことだと信じたりしていてはいけないのです。
スコトーマの原理があることを知れば、ネガティブな意識の優先順位を下げ、ポジティブに自分はできる、自分は最高だ、どんどんお金を稼いで周りを助けるぞ、と言い換えることに意味があるとわかるはずです。
自分の中で優先順位を変え、良好な情報へのスコトーマを無くすこと、それが願望実現の第一歩です。
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